お知らせ
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世界イタリア料理週間 2025 – エキストラバージンオリーブオイル
世界イタリア料理週間
La cucina italiana tra salute, cultura e innovazione
イタリア料理と健康、文化、創意工夫
《 エキストラバージンオリーブオイル 》
オリーブオイルは、オリーブ(Olea europaea)の実を圧搾して得られる植物性脂肪で、古代から調味料として使われてきました。品質は加工方法によって異なります。最も高く評価されているのはエキストラバージンオリーブオイルで、機械的な方法のみでコールドプレスされ、無添加で作られ、優れた化学的・官能的特性を備えています。
〈 歴史をひとつまみ 〉
オリーブオイルの歴史は地中海地域で約6000年前に遡り、食用や薬用、ランプの燃料として利用されていました。特にギリシャ人とローマ人は、オリーブオイルの栽培を広め、生産や保存の技術を改良し、それを経済と文化の基盤となる要素としました。ローマ帝国の崩壊に伴い衰退しましたが、中世には修道院が生産を復興し、その後、商人や企業によって何世紀にもわたり発展し、現代では地中海式食生活と結びついて再評価されるに至っています。
〈 ご存知ですか? 〉
オリーブオイルの風味
オリーブオイルの主な風味は、フルーティー、苦味、辛味ですが、オリーブの品種、熟度、加工方法によって、その他にも様々なニュアンスがあります。フルーティーな風味は草やリンゴ、トマトを思わせ、苦味はグリーンオリーブ特有の味わい、辛味はポリフェノールによって喉にピリッと感じる刺激です。良質なオイルでは、アーモンド、アーティチョーク、オリーブの葉や他のハーブの香りを感じることもあります。
「記念樹オリーブ」
記念樹オリーブとは、樹齢数百年、あるいは数千年にも及ぶオリーブの木で、その堂々とした大きさと、歴史的・文化的価値の高さで知られています。イタリア各地で見られ、特にプーリア州、サルデーニャ州、ウンブリア州に多く集中しています。有名な樹木の例としては、プーリア州の推定樹齢3000年の「ル・マトゥサレメ」、幹の周囲が12メートルもあるウンブリア州のヴィッラストラーダ・オリーブの木、サルデーニャ島のソッツァストル・オリーブの木などがあります。
「オイルと健康」
エキストラバージンオリーブオイルは、抗酸化物質と一価不飽和脂肪酸を豊富に含み、心臓と動脈を保護し、炎症や悪玉コレステロールを減らし、消化を助けるのに役立ちます。エモリエント作用と栄養補給作用があるため、化粧品にも広く使用されています。肌や髪に潤いを与え、乾燥や老化を防ぎ、炎症を鎮め、輝きを与えます。
〈 新しいアイデア 〉
オリーブオイルは、生のままでも加熱する場合でも、料理に風味と深みを加えるために使用できます。ハーブやスパイスを加えて香り豊かなオイルを作ったり、上質なビネガーと混ぜてオリジナルのドレッシングを作ったり、バターの代わりに使って料理をより軽やかで香り高く仕上げることも可能です。また、伝統的なレシピを現代風にアレンジしたり、オーブンやフライパン調理にも最適です。低温調理することで栄養価を保つことができます。
*5分以内で作れるレシピ(休ませる時間を除く)
◎フレーバーオイル
厳選したハーブを丁寧に洗って乾燥させ、エキストラバージンオリーブオイルで漬け込むだけです。このフレーバーオイルの抽出時間は、お好みの濃さによって異なります。通常、密閉容器に入れ、暗所で少なくとも2~3週間置いておきます。この浸漬法(インフュージョン)と呼ばれる技法により、良い仕上がりと高い品質が得られます。
フレーバーオイルは、加熱調理することで、すぐに仕上げることもできます。小鍋にエキストラバージンオリーブオイルを入れ、選んだ香草と一緒に約40℃まで加熱し、その後冷まします。この方法で作った自家製フレーバーオイルは、作った直後に使用することも、さらに数日間浸してから香草類を取り除くことも可能です。あるいは、電子レンジを使うこともできます。耐熱容器にオイルと香草類を入れ、最大出力で1分間加熱するだけで十分です。オイルは軽く温まり、香草類の香りがしっかりと引き出されます。出来上がったフレーバーオイルは、コンロで調理した場合と同様に冷まします。
出来上がったフレーバーオイルは、以下の3つの基本ルールに従って保存してください。
・暗いボトルに入れて光から守ること
・熱の当たらない涼しい場所に置くこと
・香り付けに使用した香草類は取り除くこと(特に新鮮なものを使用した場合)
フレーバーオイルの官能特性(五感で感じるオイルの品質や特徴)を保つために、調理後3ヶ月以内に消費することが望ましいです。